「美しい眉の下に 窓がある 

  

窓は 開いたり 閉じたりする

 

おそらく世界で 一番忙しい窓だ

 

その窓から 一歩も外へ 

 

出たことがないくせに

 

眼球は 自由に 魂をのせて

 

遠い 遠い 水平線まで 散歩に行く」

 

 

武井武雄

 

(武井武雄刊本作品

 

NO.38 SPHERE 写真による詩集より)